30歳男性。パワハラを受け続け25歳の時にうつ病と診断。現在は回復し少しずつ自分に自信を持ち始めている。

ペンネーム:ヒッピー
年齢:31歳
性別:男性
職業:林業関係
お住まい:栃木県

パワハラを受け続け、25歳の時にうつ病と診断された。

私がうつ病との診断を受けたのは25歳の時でした。
当時新卒社員として某カーディーラーに入社し、一年目の時に少しずつ体調に変化が起き始めました。
まず朝に体がだるくなり、起きるのが非常に辛い・・。

お客様からの電話にも出られなくなり、仕事での単純なミスも増え始めていきました。
頭が働かないので会社のパソコンのパスワードが分からなくなり、サボっていると思われた私は叱責されることも増えていきました。

体育会系出身なのでいくら強く叱ってもこいつなら大丈夫だと思われていたのかもしれません。
それからも叱責はエスカレートし、蹴飛ばされることもありました。

ある日ついに私の体はベッドから動かなくなりました。会社に行けないのです。私はパワハラを受け続け、ついにうつ病になってしまいました。

4年間の引きこもりを余儀なくされた。ほとんど寝たきりで6年経過した。

それから私は四年間引きこもりのような生活を余儀なくされました。
もともと両親と仲が良くないので相談する相手もおらず、仲間にもどうしても打ち明けることが出来ませんでした。

心療内科や精神科に行くのは抵抗がありましたが、ある日私はストレスのあまりパニック発作を起こし、医者にかからざるを得なくなりました。
治療費は一度の診療で1400円程。薬代が1000円前後でしょうか。2週間に一度心療内科へ行き、薬をもらっては眠るという繰り返しでした。

うつがやっと良くなってきたのは30歳になってからです。私は人生の華である20代をうつとの戦いに費やし、ほとんど寝たきりの状態が6年程続きました。
現在診察と薬の量は少しずつ減り、今では薬を飲まなくても気分と精神状態を安定させられるようになりました。

希死念慮が頭から離れない。暗闇は永遠に続くように思われ、孤独と辛い身体症状との戦いだった。

最もひどい状態の時は希死念慮が頭から離れませんでした。
毎日毎日泣き続け、もう生きているのは限界だ、もう生きていくことは自分にはできないと悲観するばかりの日々でした。

大好きな読書もできない。映画も見られない。運動すら体がだるくてできない。
全てがチェックメイトといった状況でした。何をしようにも何もできない。

暗闇は永遠に続くように思われ、孤独と辛い身体症状との戦いでした。
背中に原因不明の激痛が走る様になり、整形外科、鍼治療、漢方、試せるものは全て試しましたが効果はなく、とにかくどうしようもない、誰に助けを求めていいのか分からない。
近所や友人の間では私がうつになったと白い目で見られ、戦う気力すら皆無な状態でした。6年もの間、両親とはほとんど会話をしていません。

うつ対策は栄養を摂る、薬を飲む、運動する、生活サイクルを一定にする。

私はとにかく日の光を浴びることを意識し、どれだけ辛くても這いつくばって太陽に当たるようにしていました。
どれだけ体調が悪くても、その間は少しだけ気分が良くなったからです。少しずつ少しずつ体も動かすようにしました。

今はネットで色々な情報が手に入りますが、全て正しい情報ではありません。
ですが有益な情報も確実に転がっています。

大体のうつに対する対策としては、栄養を摂る、薬を飲む、運動する、生活サイクルを一定にするなどだと思います。
本当に辛い時は何一つできません。私はとにかく受動的にできる何かを探しました。日光に当たると少し気分が良くなります。
その波に乗って散歩をします。少しずつ食欲も出てくるので食べることができるようになり、薬を飲むことができます。負のサイクルから抜け出すことが最優先事項だと思います。

自分に合う薬に出会い、少しずつうつ病が改善されていった。

薬を飲むことを嫌がる方は多いと思いますが、体質に合った薬が見つかれば本当に良くなります。
あくまでも補助的な役割として使用するだけなので、どうしようもない人は薬を飲んだ方がいいと私は思います。

また申請すれば自立支援制度というものを使うことができ、診察や薬代が安くなります。
私は自分に合う薬に出会い、信じられない程気分に変化がありました。
あれ?と思いました。すごく効いてる・・と。薬を使い気分を調整し、朝しっかり起きて運動をする。

すると正のサイクルが生まれます。それを繰り返していくと薬の量は減り、体調も少しずつ回復の兆しを見せ始めます。
それから少しずつ友人と遊んだり、ドライブをしたり、ゴルフができるようになるまで回復したのです。

少しずつ回復しているという感覚は非常に大きな感動。今では睡眠剤を服用しなくなった。

いきなり全回復!というわけにはいきません。一歩ずつ、半歩ずつでも前に進めば自信にも繋がります。
また自分をモニターする能力が格段に上がるので、それは人付き合いに活かすこともできるようになります。

人の気持ちや痛みが分かることはとても大事だと気付きました。私は少しずつ、あれをやってみたいな、あれを食べたいな、という欲が出てきました。
そこで気づいたのです。あれ?やりたいって思っている自分がいる。ラーメンが食べたい。ゴルフに行きたい。友達と話がしたい。

本当に小さな一歩ずつですが、エネルギーというものを感じ始めたのです。少しずつ回復しているという感覚は非常に大きな感動となり、私は喜びで涙を流しました。
良くなってきているという実感が身に染みてきたのです。夜も眠れるようになり始め、今では睡眠剤を服用しなくなりました。

順風満帆に生きている人なんて誰一人いやしない。少しずつ自分に自信を持ち始めている。

私の場合周囲にうつになったと告げていなかったので、周囲の方に変化どのような変化があったのかは分かりません。
しかし近所や地元の友人達は私がうつになったことを知っていたようで、久しぶりに接すると少し気を使っているような気がしました。

それでも私が感じたのは、人はそれぞれが各々の苦しみを抱えながら生き、日々家庭や仕事の悩みに追われ、順風満帆に生きている人なんて誰一人いやしないんだってことでした。
それが何を意味するかと言えば、自分がうつになったことなど大して誰も気にしていないということです。

それは悲しくもあり嬉しくもあることだと思います。今では時々私から親に話しかけることがあります。
すると気付きました。親も一人の人間で、特に人付き合いがうまいタイプではない。
誰もが完璧な親になれるわけではなく、親になるのが苦手な人もいる。

色々なことが腑に落ちてきました。少しずつですが自分に自信を持ち始めているのだと思います。

全てのドアが閉ざされる瞬間はこの世に存在しない。

どうしようもない暗闇に放り出されたまま苦しみ続けている人はたくさんいると思います。
動けない状態で戦う気力もなく、方法を探すことすら面倒で仕方ない。

もう死んでしまいたいと泣きながらうずくまってしまい、泣き終わると少しだけスッキリしていたりする。
時々体調が良くなったかと思うとまた寝たきりの日々。

こんな自分は生きていていいのか。生きている価値はあるのか、無意味な罪悪感に囚われないでください。
あなたは生きていていいのです。いくら泣いても構わないし、パニックを起こして救急車を呼んでしまっても構わない。

衝動的にリストカットをしてしまうかもしれない。そんなあなたでも一向に構いません。絶対に死なないでください。
生きているのが嫌になるほど遠い道のりに見えるかもしれません。けれど私は一つの答えに辿り着きました。

全てのドアが閉ざされる瞬間はこの世に存在しません。必ずどこかのドアが開いています。
希望を捨てないでなんてことは言いません。そもそも希望があったらうつ状態になりませんから。
前に進むことも考えなくてかまいません。今は眠りたければ眠る時期なのです。

お金はなんとかなります。国には制度というものがあります。
恥ずかしがらず、本当に苦しいなら何かに頼り、すがってください。生きていく方法は絶対に存在します。絶対に、死なないでください。