60代男性。定年を迎え仕事も生活もボーっとする日が続きストレスを発散させることもできなかったことが原因でうつ病を発症。焦らずに治療することがうつ病改善への近道

ニックネーム:のん
年齢:61歳
性別:男性
職業:製造業
お住い:大阪府

定年を迎え仕事と私生活にやりがいを見いだせずうつ病を発症。

60歳になり、定年になりました。
今まで、部下を持ち、バリバリと仕事をしていたのですが、定年を迎えたことにより、状況がガラリと変わりました。

嘱託という形で、同じ部署で働き続けては居るのですが、今までの仕事は他の人が担当し、私は毎日仕事を見つけるのに精一杯でした。

やることが無く、でも、パソコンの前に座っていないといけなくて、人がよく出入りする場所で、自分がボーっとしているところを見られるのが辛く、やることが何か無いかを探していました。

また、私生活では趣味が無いため、休みの日にもボーっとしているだけで、仕事のストレスを発散させるということができませんでした。

仕事も、私生活もやりがいが無い状態が1年ほど続き、だんだと眠れなくなり、心療内科に通うようになりました。

心療内科、精神病棟に通い2年で50万を使って治療した。

50万円ほどかかり、2年ほどの時間を費やしました。
まずは、心療内科に通い、それから、精神病棟への入院をしました。
この、入院がかなりのお金を費やしてしまいました。

その後、通院でまた病院に通うことになり、通院だけではなく、そこで処方されるお薬の値段もかなり高かったので、金額が高くなっていきました。

入院の際には、限度額認定証というものを使用し、一ヶ月の医療費を少しは減らせたと思うのですが、医療費ではない、食事代やリネン代など、医療費プラスアルファーでかかる費用が大きかったです。

入院の際には、会社からの収入も無く、家族には本当に辛い思いをさせてしまったと思います。

入院は、1ヶ月ほどだったのですが、その後は、通院で数ヶ月の時間がかかりました。

不眠になり、家の中をウロウロするようになった。とにかく落ち着きがなくフラフラしていた。

とにかく、眠れませんでした。
毎日、電車通勤をしているのですが、昔は電車の中で眠れていたのに眠れなくなり、家でも、ほとんど眠れず、朝の3時ころからは、布団の中でゴロゴロと寝返りを打ち続けました。

家の中をウロウロとするようになり、妻や子供からも、「そんなにウロウロされたら、気になる!」といらいらされて居ました。

会社の人からも、「顔色が悪い、目がうつろ」だと言われていました。

自分自身としては、眠りたいのに眠れないというストレスで、何でこんなに眠れないのか、と悩み、自分の体のどこかが悪いので眠れないのだろうかと、病院のいろいろな科を回って自分の病気は何なのかを調べようと必死でした。

とにかく、落ち着きが無くフラフラとしていた感覚があります。

入院したことで家族や会社の人が話を聞いてくれてうつ病を改善。

私が、ついに、家での様子がおかしくなり、家族が私をどうしていいのか分からなくなったために、精神病棟へ救急搬送され入院することなりました。

私としては、病院に入院なんて考えておらず、会社の有給を使用して、2週間ほど休んでいる間に回復してくれたらいいなと思っていました。
ですが、会社をしばらくやすむことになっても、一日目は気持ちが少し晴れていたのですが、結局その後も家に居ても気持ちが落ち着かず、眠れない日々が続きました。

自分の意思ではありませんが、入院することになり、会社の人や家族などが親身になって私の話を聞いてくれたり、温かく見守ってくれたことが、うつ病の改善に役立ったんだと思います。

やはり、徹底的に病院で見てもらうということが大切なんだと思います。

ですが、費用は、トータルで30万円ほどかかりました。

回復してからは自分で買い物にも行けるようになり人に悩みを相談できるようにもなった。

今までは、スマートフォンで、自分の体の不調を調べて「もしかしたら、この胃が痛いのは、胃がんなのでは?」などと、自分の体の不調の原因を探そうと必死になっていました。
ですが、だんだんと、そのように、自分のことばかりを調べるということが少しずつなくなりました。

一番調子が悪かったときには、買い物に行くこともできませんでしたが、回復してくると、自分から進んで買い物に行きたいという気持ちも出てきました。

 

今までは、自分ひとりで辛い気持ちを抱え込んでいたのですが、会社の人にも自分が仕事が無いことで悩んでいることを伝えたり、自分が気になっていることを伝えたりして、自分ひとりで抱え込むということをなくそうと考えるようになりました。

改善したことで顔色が良くなったと言われた。周りの人に支えられたことで自分に自信を持つことができるようになった

会社の人からも「顔色が良くなった」と言われました。

うつ病が一番ひどかったときには、会社に居てもフラフラしていたのですが、今は、落ち着いてきていると言われています。
周りの人も、私自身が、うつ病になるほど悩んでいたということが分かったので、前よりも、私の様子を見てくれるようになりました。

周りの人の温かさを感じるとともに、これからもがんばらないといけないなと思いました。

また、今まではそれほど周りの人に自分が影響を与えているとは思っていなかったのですが、周りの人から大切にされていると感じることができたので、もっと自分の自信を持っていこうと思うようになりました。

うつ病になったことは辛いですが、その分、周りの人の力を感じることができ、励みになりました。

うつ病を直すなら家族や友人、会社の人のサポート、病院のサポートを受けることがおすすめ

うつ病を治すのは、時間がかかります。
それだけ、急になった病気ではなく、自分の気持ちが少しずつ調子が悪くなっていき、それで最終的に限界が来たということで、元の状態に戻るためには、同じくらいの時間が必要になります。

また、自分ひとりでは治す事が難しく、家族のサポート、友達・会社の人のサポート、病院のサポートなど、本当に周りの人に沢山助けてもらうことになります。

自分の早く治したいという気持ちとは裏腹に、なかなか完治しないという辛い状況はありますが、焦らず、一歩一歩確実に治していくようにすることが、結局は一番の近道になります。

 

焦りすぎると、また体調が悪くなったりするので、自分が大丈夫だと思っても、病院の先生が無理だといったらしっかりと休むことが大切です。