30代女性。仕事を頑張りすぎたことが原因でうつ病を発症。うつは治すものではなく、うまく付き合うもの。

ニックネーム:おっか
年齢:32歳
性別:女性
現在:主婦
お住まい:北海道

仕事を頑張りすぎたことが原因でうつ病を発症。

当時専門学校を卒業し、新社会人で美容師として働いていました。

最初は体力的な疲労がありましたが、それでも好きな職についたことで毎日充実感がありました。

私の勤めた美容室では朝が早く夜も終電帰宅で、休日も昼まで出勤し、練習をしにいかなければなりませんでした。

休日出勤は半年間続きました。

なので週に一度半休はあるものの、家での家事を終えるとあっという間に休みが終了。。

疲れがとれないまままた一週間が始まるという感じでした。

それでも早く一人前になりたいという気持ちが強く、毎日気合いを入れて仕事をしていたように思います。

しかし半年を越えたあたりから、体がずんと重くなる感じがしました。

頑張らなければならない。でも体がうまく動かない。頭もぼーっとしてくる。

それでもなんとかごまかして働いていましたが、体に限界が来たと同時に精神も限界がきていたようで、出勤する時、帰宅時に涙がでるようになっていました。

私がうつになった原因は今思うと、自分の限界をごまかして頑張りすぎたことだと思います。

うつ病を診断されるまでに3万ほどの診察費。その後の治療費で4万ほどかかった。

体の不調が現れてから、次々に不調がでてきました。

最初はだるいだけでしたが、毎日頭痛がするようになり、歯痛がしたり、生理もとまってしまいました。

最初は自分がうつであるなんて思ってもいないので、精神科という選択肢は全くありませんでした。

なので歯医者に行ったり婦人科へいったり、頭痛外来へいったりなど、かなりの診察を受けました。

症状がでてからうつと診断されるまでに半年、30000円はかかったとおもいます。

歯痛も虫歯がなく、生理も疲れだろう、頭痛もストレスだろうと、そこでやっと総合病院でみてもらいました。

すると精神科へまわされ、やっとうつだと診断されました。
そこから安定剤や睡眠導入剤を処方され、定期的に一年間通いました。

総合でかかった費用はおよそ70000円です。

頭痛や生理が止まったり症状が出た。目の前がかすむようになった。

私は気持ちよりも体の不調が先に出ました。

 

頭痛がする、めまいがする、歯が痛い、生理がこない、体は不調だらけだけど毎日朝から夜中まで仕事。

だんだん仕事中に目の前がグレーっぽく、かすむようになりました。常にぼーっとしているような、会話をしてても頭に入ってこないのです。

ただ、周りに迷惑をかけてはいけないと思い込んでいたので、体の不調は他のスタッフには隠していました。

なので周りは最後の方になるまでなにも気づかれませんでした。
後半になりぼーっとすることが増え、そこで大丈夫?と声をかけられるように。

しかし私はその時すでにうつと診断を受けており、更に自分でその現実を受け入れようとしていなかったので、大丈夫大丈夫とごまかして毎日すごしていました。

周りからの評価は特にかわることはなかったです。

漢方薬のおかげで睡眠がとれるようになった。

最初は薬を処方されましたが、少し飲むことに抵抗があったので漢方を試していました。

当時生理がとまってしまっていたので、睡眠や婦人系の症状にいいといわれていた「ちゅうじょうとう」といわれる漢方です。

値段は1ヶ月3000円ほどします。漢方といってもお茶のように熱湯で煮出しして飲むものなので、さほど手間はかかりませんでした。

うつと思われる症状は特におさまることはありませんでしたが、少しだけ睡眠がとれるようになりました。

それまでが寝たと思ってもすぐに起きてしまい、また寝付けずそのまま朝まで起きていることが多かったのですが、寝る前に飲み、体をあたためることで少しずつ睡眠時間がのびていきました。

現在も安定剤として漢方を飲み続けています。

痩せてしまった体重も徐々に戻り、アクティブに友人にも会えるまで回復した。

漢方も試しましたが結局はすべて改善されることはなく、病院にお世話になりました。

診断された直後は目の前が真っ暗になり、毎日泣いて引きこもる毎日でしたが、一度自分と向き合い、仕事を一旦やめ、自分を休めることに専念しました。

最初は引きこもっている自分、働けない自分に毎日落ち込みましたが、安定剤を飲み、体を休め、睡眠がとれるようになってから、少しずつ視界が明るくなってくるのを感じました。

私はもともと活発な性格で、暇があれば外出したりとアクティブだったので、元の自分とうつの自分の差にショックを受けていました。

なんでこうなってしまったんだと、今までがずっと世界にもやがかかったような状態だったので、気持ちも少しずつ明るくなっていきました。

それからは痩せてしまった体重も徐々に戻り、友人とも合うようになり、周りの人が普通にこなしている日々を私もこなせるようになりました。

普通のことを普通にこなせる、とても嬉しかったです。

うつ病は隠していたが、明るさを取り戻したおかげで変化に気づいてもらえた。

うつになったことは家族以外には隠していましたので、周りの反応はさほどかわりませんでした。

しかし体を休めるために仕事をやめたので、それまで辞める前兆が全くなかったのでスタッフには心配されました。

当時はどうしてもいつなおるかわからない、そもそも治るかわからない未知の病気を人に打ち明ける勇気がありませんでした。

なんでやめちゃうの?やめないでと何度も引きとめられましたが、家庭の事情というだけで他はなにも言わずにやめました。

うつが改善されてから一年ほどたったときに偶然スタッフに会いました。
その時にやっとあのとき本当はうつだったんだよねと打ち明けました。

とてもビックリされましたが、そう言われれば様子がおかしかったよねと、多少気づかれていたようです。

ですが今の明るい私をみて、最初の私に戻ったねと言われました。とても嬉しかったです。

うまく自分と付き合うことができれば今より必ず改善されるはず

うつはなかなか改善されるものではありません。
改善されたかといって、また再発しないとは限らない。私は今も再発の恐怖感にたまにおそわれます。

でも1年後、5年後、10年後と、ずーっと今と同じだと思いますか?

私は当時は暗闇のどん底にいたのでわかりませんでしたが、今どん底なら次は上がるしかないんだと、今なら思います。

今は理解できないかもしれませんが、経験者の気持ちの1つとして軽く聞いてほしいです。

合う薬に出会い、うまく自分と付き合うことができれば今より必ず改善されるはずです。

うつは治すものではなく、うまく付き合うものだと私は思います。急いで焦ったってなにもいいことはありません。

私も再発の恐怖はありますが、一度上がることを経験できたので、万が一なってしまっても、次はもっと落ち着いて自分と向き合えるような気がします。

なんでこうなってしまったんだろうとは思わず、なにも考えずにまずは体を休めてあげれたらいいですね。