50代女性。夫からのストレスが原因でうつ病を発症。視野を広げて、自分らしく生きることが大切

ニックネーム:アトリエ・エリ
年齢:52歳
性別:女性
職業:自営業
お住い:東京都

最初はアレルギーだと思い皮膚科に通っていたが、医者からうつ病だと診断された。

私は、長年鬱病を患っています。現在は、かなり落ち着いていますが、薬はまだ処方されています。
始めに体調が悪いのに気づいたのは、25歳に結婚して、2.3年経った頃でした。
頭痛や吐き気が続いて、自己判断で、鼻、喉が弱いので、アレルギーのせいだと思い、耳鼻科に通院していました。

ステロイドが入った薬などをたくさん処方されて飲んでいたので、副作用で鼻息や唇にヘルペスができるようになり、皮膚科にも通院するようになりました。

そこで、皮膚科の先生に何回か問診してもらっていた時、ある日先生が、あなたの通う所は耳鼻科ではなくて、心療内科です!と言われて、心療内科に通い始めて、自分が鬱病であることが初めてわかりました。

月2,000円〜5,000ほどの治療費がかかった。治療するうちに夫からのストレスが原因だと言うことがわかった

鬱病だとわかって、まだ通院をしているのですから、もうかれこれ、25年は経っていると思います。
鬱病と気づく前、耳鼻科に通院していた頃、薬代も含め、1回¥2000ぐらいかかり、月に2回は通ったと思います。
心療内科では、病状が酷い時は、週1回、やはり¥2000ぐらいかかりました。
状態が良い時は、月1回で¥5000ぐらいでした。

原因が、周囲に気を遣うため、結婚相手だった夫が、気難しい性格だったため、かなり我慢してしまったことだとわかりました。

今は、自立支援医療受給者になったので、5年ぐらい前から、鬱病に関する治療、薬代は、無料に近い状態になり、負担が軽減されましたが、それまでは、薬代を払うために働いているようで、非常に悪循環で、心的にも切羽詰まった状態でした。

周りの些細な言葉に傷つくこともしばしばあった。がんばれと言われることが辛かった。

始めの頃は、頭痛、吐き気だった症状が、結婚生活でのストレス、仕事、育児でのストレスも加わり、更に悪化して、胸がドキドキしたり、アルコール依存性になったり、自殺願望が出てきました。

何故、自分はこんな思いまでして、生きていなくてはいけないのだろう?そんな風に思っていたことが多かったです。
人の些細な言葉に傷つき、がんばれ!とか、みんながんばってるんだから!と言われるのが、きつかったです。

もともと負けず嫌いなので、何でも精一杯やってしまうので、これ以上どうがんばれ!と言うの?と思ってしまい、どんどん落ち込んで行きました。
夫が単身赴任で、18年以上別居だったこともあり、家事も、子育ても、不足分の生活費を稼ぐための仕事も、自分一人で抱えていて、八方塞がりでした。

それでも周りには、自分の辛さがわかってもらえないと思うと、辛くて、死んでしまいたいと思うようになり、実際2回、服毒自殺未遂をしたことかあります。

うつ病を治療するなら心療内科の先生との相性が重要。気持ちのサポートをしてくれる先生がおすすめ

私が、通院している心療内科の主治医は、もともと皮膚科の先生から紹介してもらったのですが、皮膚科の先生が、その時、おっしゃったのが、心療内科の先生を選ぶ時は、先生との相性が一番大事です、自分に合わないと改善できないので…と、3ヶ所、開業医を教えてもらいました。

その中の一件の先生が、当時開業して間もなかったのですが、私の話を良く聞いてくれて、決して私が悪いとは言わない、味方になってくれる話し方をしてくださったので、だいぶ気持ちが救われました。

やはり、薬だけてはなく、気持ちの上でのフォローをしてくれる人か必要であり、それが、今の私の主治医です。

症状が重くて、薬が増えてしまった時、家族が心配して、主治医が悪いのではないか?変えた方がいいのではないか?と言われましたが、私は、泣いて拒みました。
私の中では、先生がいないと生きて行けない、そんな気持ちでした。
やはり、味方が欲しかったのです。

うつ病を改善することで体調が改善した。さらに人間関係が良くなった。

私は、離婚と、仕事を変えることにより、環境と、人間関係が変わり、だんだん良くなっていきました。

早い話が、結婚相手が自分に合わなかったようです。
夫が嫌いだったわけではなくて、夫の事業の失敗によって、離婚を余儀なくされたわけですが、結果的に、気持ちも離れ、泥沼化してしまい、お互い会うことができなくなりました。
でも、そのことで逆に鬱病が良くなったのです。

最悪な時は、ストレスで、身体全体が痛くて、仕事を、続けられなくなり、退職して、傷病手当をもらっていたぐらいですが、離婚して、数ヵ月後、嘘のようにその症状がなくなりました。

この体験があったことで、自分の生真面目な性格、負けず嫌いなところ、限界まで我慢してしまうところ、それが鬱病を引き起こしてしまうとわかったので、今は、責任のあるしごとはしない、一緒にいて、疲れる人と付き合わない、そういったとこらを気を付けています。

周りの理解はなかなか得られなかった。子どもたちが自分のことを理解してくれて気持ちが楽になった。

私の中では、鬱病が良くなったことで、気持ち的には楽になりましたが、周りの評価は、基本的には変わらないと思います。当事者が同じ病気にならないと、理解はできないと思います。

また、日常生活や、家庭環境も、人それぞれ違いますし、いくら私の経験を訴えても、わからない人にはわからないと思います。
仮病だと思われることもありました。

一番私を理解してくれているのは、2人の子供たちだと思います。
当時は、わからなかったと思いますが、大人になって、だんだん立場が変わっていくようになってから、自分の困難に物かった時、初めて親である私の辛さに気づいてくれたようで、最近では、気遣いのメッセージなどをくれるようになりました。

まじめな人ほどうつ病になりやすい。でも見てくれている人は必ずいる。

鬱病は、私のこれまでの記述の書いたように、生真面目だったり、性格的な要素が原因だったりすると思います。
それは、本来悪い性格ではないと思います。

ただ、社会で生活する上で、その真面目さが裏目に出てしまい、対応ができずに、病気を引き起こしてしまうのだと思います。そして、じぶんが悪いわけではないのに、どんどん自己嫌悪に陥って自分を責めてしまいます。

私の経験から、わかったことですが、大企業で、定年まで働ける人は意外と仕事ができなかったり、いい加減だったり、そうゆう人が多かったです。主治医には、時々もっと、気を抜くことを覚えなさい、と言われました。
でも、見ているひとは、見ていてくれます。

周りには、あなたを信頼してくれる人がたくさんいます。今は、情報もたくさん得られますから、視野を広げて、自分らしく生きましょう